昔々、飛騨高山にある老田屋（おいだや）というラーメンを作るお店がありました。

老田屋は、きれいな泉の水と地元の酒を使って、
とても美味しいラーメンを作っていました。

そのラーメンは遠くまで評判で、みんなに愛されていました。

ある日、老田屋の主人、老田英司さんは、

町の子ども食堂を訪れました。
そこでは家の事情で決まった時間に食事がとれない。
支援を受けなくては厳しい家庭。などそれぞれの事情で
子どもたちが、無料で温かい食事を楽しんでいました。

でも、子ども食堂の人たちは善意で運営しています。
だから毎日の食べ物を集めるのに苦労していました。

英司さんは、子どもたちが笑顔で食事を楽しむ姿を見て、
心が温かくなりました。

そこで、彼は一つのアイデアを思いつきました。
「私たちのラーメンを子ども食堂に寄付することができれば、子どもたちは毎日美味しいラーメンを食べることができるのではないか」
と考えたのです。

でも、老田屋だけの力では、
すべての子ども食堂にラーメンを届けることはできません。

そこで、英司さんは町の会社に協力を求めることにしました。
「私たちのラーメンを子ども食堂に寄付するために、皆さんの力を貸していただけませんか？」と。

町の会社たちはこのお願いに応え、
毎年の特別な日にラーメンを寄付することを約束しました。

例えば、会社の誕生日や社長の誕生日など、
特別な日を選んで、
50,000円を寄付することで、
500食のラーメンが子ども食堂に届けられるのです。

そうです、町の経営者の協力で
「毎日500人の笑顔がつくりだされれるのです。」

こうして、
老田屋のラーメンは、
全国の子ども食堂に届けられるようになりました。

子どもたちは、毎日温かくて美味しいラーメンを食べることができ、笑顔が絶えませんでした。

会社の人たちは、地域の人たちに貢献できることに喜びを感じ、
自分たちの活動を誇りに思いました。

そして、英司さんは、
ラーメンを通じて人々の心をつなげることができたことに深い満足を覚えました。

こうして、老田屋のラーメンは、ただの食べ物ではなく、愛と支えの象徴となり、町中の人々にとって大切な存在となったのです。

めでたし、めでたし。